
スキー場のリゾートバイトでリフトスタッフを検討中なんだけど、具体的な仕事内容やメリット・デメリットを教えて!
スキー場のリゾートバイトにはたくさんの職種がありますが、その中でも特に人気の高い「リフトスタッフ」
スキー場に行ったことがある人なら、実際に仕事ぶりを見ているはずなので、どんな仕事をするのか大体想像がつくと思いますが、
「なんでリフトスタッフは人気なの?」
「外にずっと立っているからやっぱり寒いかな?」
など、いざ自分がスキー場のリゾバを検討してみると、リフトスタッフの実態について気になることが色々ありますよね。
本記事では、3ヶ所のスキー場でリゾートバイトを経験した筆者が、リフトスタッフの仕事内容や一日の流れ、メリット・デメリットなどを詳しく紹介します。

パトロールスタッフとして勤務した年に、人手不足により5回ほどリフトスタッフを経験しました。
私の感想だけではなく、元々リフトスタッフとして働いたバイターにも意見を聞いて書きました。
ちなみに、私が働いたことのあるスキー場は、北海道のニセコ、キロロ、岐阜のスキー場です。
それぞれのスキー場の特徴や生活環境などをまとめた体験談もあるので、まだスキー場自体をどこにするか考え中の人は以下の記事も参考にどうぞ。
リフトスタッフの仕事内容

リフトスタッフの日常の仕事内容は、大きく分けると以下の5つです。

はっきり言って、難しい仕事は一切ありません。
誰でもすぐにできる仕事の簡単さも人気の理由でしょう。
リフトスタッフは、リフトの「乗り場」勤務になるか「降り場」勤務になるかで、多少仕事内容が変わります。
リフト「降り場」に配属になると、これ以上楽なリゾバは他にないと言っても良いくらい、マジで楽すぎます。
私が5回お手伝いに行ったのはリフト「降り場」でした。
8時間勤務でしたが、そのうちの半分は休憩みたいなもので、逆に暇を持て余すくらいでした。笑

暇つぶしには本を読んだり、スマホで漫画を読んだりしていました。
スマホで暇つぶしする派の人はバッテリーを持って行くのを忘れずに!
「乗り場」では、降雪時にはリフトの座面を一台ずつほうきで雪払いしますが、「降り場」ではやりません。
「降り場」で雪払いをしても、どうせ「乗り場」に戻る間にまた雪が積もるからです。
リフトは「乗り場」の方が、お客さんが乗車位置までうまく進めなかったり、ストックを引っかけてしまったりとトラブルが起きやすく、介助が必要な場面が多いですが、「降り場」ではほとんどトラブルが起きないので、その点でもリフトスタッフは「降り場」勤務の方が楽です。
ちなみにリフトではなくゴンドラだと、「乗り場」よりも「降り場」の方が忙しくなります。

ゴンドラの場合は、お客さんは板を外して乗り場へ歩いてくるので、乗り降りであまりトラブルは起きません。
ゴンドラの「乗り場」では、基本的に「次の方どうぞ~」などと言って乗車を促す程度です。
リフトと違ってゴンドラは扉が閉まるので、降雪の影響はほとんどありませんが、お客さんのブーツや板についている雪がゴンドラ内の床に溜まるので、「降り場」では一台ずつ箒で床を掃く作業があります。
リフトは「乗り場」よりも「降り場」が楽。
ゴンドラは逆で、「乗り場」の方が楽。

とは言っても、そもそもリフトスタッフ自体が簡単な作業しかないので、スキー場の中でもリフトスタッフはかなり楽な部署と考えてもらってまず間違いありません。
リフトスタッフの一日の流れ

リフト運行30分前 | 出勤・リフト小屋へ移動 |
試運転開始 | 座面下げ・雪払い・点検 |
リフト運行中 | 日常業務(乗り降りの介助等) |
12:00頃 | 昼食(点検) |
リフト運行終了 | 座面上げ・整地・点検 |
勤務終了 | リフト小屋から移動・退勤 |
リフトスタッフの一日の流れ(勤務時間)は、配属されたリフトの運行時間によって変わってきます。
おおよそリフト運行開始時間の30分前くらいから勤務開始になることが多いでしょう。

ナイターも運行しているリフトでは、早番・遅番等のシフト制勤務になります。
※2022-23シーズンは人手不足のスキー場が多く、ナイター運行のリフトでもシフト制にならず残業になっているところも多いようです。
たくさん稼ぎたい人にとってはメリットですが、滑りを楽しみに来たバイターにとっては辛い状況です。

自分が検討しているスキー場ではどこの部署が人手不足になっているか、残業の可能性の有無を、予め担当者に確認しておくと良いですね。
出勤~試運転
リフトスタッフの一日の始まりは、まずリフト小屋への移動から。
ゲレンデの一番下のリフトの「乗り場」に配属になれば歩いてそのまま向かえますが、リフト「降り場」のスタッフや、ゲレンデの上の方のリフトに配属されると、リフトに乗っていくかスノーモービルに乗ってリフト小屋へ向かいます。

リフト運行時間のだいたい10~20分前くらいからリフトを動かし始めて、異常がないか試運転・点検をします。
試運転時には、夜の間に雪が積もらないように上げていたリフトの座面を座れるように戻しながら、周りについた雪をエアーホースや箒で払っていきます。

リフト運行時(日常業務)
リフト運行時は、基本的に以下の3つのポジションを30分交替でローテーションしていきます。
3人勤務なら1時間働いて30分休憩になりますし、4人勤務なら1時間働いて1時間休憩の繰り返しです。
私が手伝いに行ったのはゲレンデの一番上のリフトで、しかも「降り場」でした。
ここまで来れるスキーヤー・ボーダーがリフトからうまく降りられないことはまずないので、「監視・スイッチ類の操作」と「休憩」を2人で30分交替でまわしていました。

一日の半分は休憩してて、もう半分はほぼ座ってお客さんの様子を眺めているだけ。
マジでこんなに楽な仕事は他にないと思いました。笑
今日はまたリフトのお手伝いでまったりな1日😌
— けんのリゾバ旅 (@rezoba_ken) January 3, 2023
30分ごとに監視と休憩を交代してくスタイルなんだけど、ガスってて景色も見れないから、休憩はスマホで漫画読みまくるしかないな🤔 pic.twitter.com/GKzXc9OKX0
乗り降りの介助(雪払い)
乗り降りの介助と言っても、特に問題がなければただリフトの横に立って見ているだけです。
※一番初心者用のリフトに配属されると、うまくリフトに乗れない人がそれなりにいます。
降雪時は、乗り場のスタッフは一台ずつ座面についた雪を箒で払うので、雪が降るとちょっと仕事らしくなってきます。
時々ゲレンデ内で拾った落とし物を持ってくる人がいたり、ビンディングの調整のためにドライバーを借りに来たりする人がいます。
監視・スイッチ類の操作


リフトの介助のスタッフの方がお客さんには近いですが、お客さんがうまく乗れなかったり転んでしまった時にスイッチ類を操作するのは、小屋の中にいるスタッフです。
常にお客さんの様子を監視して、慣れていなそうなお客さんが来たらリフトを減速させたり、危険な時はすかさず停止ボタンを押します。

たくさんボタンが並んでいますが、普段使うのはそのうちの3~4つだけです。
お昼
私たちのスキー場では、一番下のリフトの「乗り場」のスタッフだけは、ゲレンデ内の社員食堂でお昼を食べられましたが、上のリフトのスタッフはお弁当対応でした。
中にはスキーやスノボで滑って下りて、社員食堂で食べたらまたリフトで上がっていくスタイルのスキー場もあるようです。

ローテーション中の30分休憩でも滑って良いスキー場もあるって聞いたし、スキー場によって自由度は結構違うみたいです。
運転開始時とお昼、終了時の1日3回、リフトの圧とか何かの数値をチェックして記録します。
私はたった数度のお手伝いだったのであまり詳しいことは分かりませんでしたが、チェックするためのリフト上部の空間は見させてもらいました。

色んな部品が割とむき出しでグルグルと回転していました。
こういう普段見ることの出来ない部分を覗けるのは、リゾバで働くメリットですね。
ちなみに、何年も務めているベテランスタッフは、多少の不具合や部品交換は自分たちでやるそうです。
リゾートバイトのスタッフはそこまで覚える必要はありません。

やる気のあるスタッフは可愛がられるので、自ら教えて欲しいと頼めば、たいていは喜んで教えてもらえると思います。
午後~リフト終了
午後も基本的には日常業務のローテーションを繰り返していきます。

時々このように雪をならして整地します。
雪が足りなければ、除雪機やソリに取っ手がついたような道具で周りから雪を運んできます。


お客さんの利用状況次第ですが、終了10~20分前くらいから、徐々にリフトの座面を上げていきます。
夜の間に雪が積もらないようにするためです。
リフトの運行時間が終了したら、最後にもう一度整地して、点検して終わりです。

ゲレンデの上の方のリフトで働いた人は、帰りもまたリフトやスノーモービルでゲレンデ下まで戻ります。
リフトスタッフのメリット・デメリット
私や経験者の感想をまとめると、リフトスタッフのメリット・デメリットは以下のようになります。
リフトスタッフの仕事の楽さはもう十分お伝えしてきましたが、念押しでもう一度。
正直、これほど楽なリゾバは、私の数多いリゾバ経験の中でもなかなかありません。

私のリゾバ経験の中で楽な仕事と言うと、石垣島のチケット売り&売店スタッフの時が真っ先に思い出されます。
とにかく楽な仕事が良い人や、リゾバが初めてだからうまく働けるか不安な人は、リフトスタッフを選んでおけばまず間違いありません。
さらに勤務場所がゲレンデ内なので、勤務が終わると同時にすぐに滑りに行けます。
たくさん滑りたい人は絶対にナイターのあるスキー場を選んでくださいね。
ナイターの無いスキー場だと、勤務時間とリフト運行時間がもろに重なってしまうので、休みの日しか満足に滑れません。

2022-23シーズンは人手不足なスキー場が多く、ナイターがあってもシフト制にならず残業になる可能性も多いようなので、どれくらい滑る時間が取れるかは、事前に派遣会社の担当者にしっかりと確認しておきましょう。
仕事が楽な仕事にありがちですが、簡単な作業ゆえに飽きやすく、人によってはつまらなく感じることもあるでしょう。
仕事にやりがいを求めるなら、リフトスタッフは向いていません。
リフトスタッフは、基本的に2~4名でずっとリフト小屋の中にいるので、メンバーが良ければ最高ですが、気の合わないスタッフと同じになると結構辛いです。

スキー場リゾバのメリットとして、いろんな部署があるので、もし合わなければ派遣会社の担当者やスキー場の人事に相談すれば、別の部署に変えてもらえる可能性もあります。
スキー場リフトスタッフ求人の探し方
スキー場リフトスタッフの求人を探す際は、直接ひとつひとつのスキー場に問い合わせるよりも、リゾートバイト専門の派遣会社を活用するのが断然効率が良いのでおすすめです。
リゾートバイトは、仕事内容だけでなく、寮の設備や食事条件等によって、生活の快適さがかなり変わります。
派遣会社によって提携しているスキー場が違うので、1社だけで探すよりも、いくつかの派遣会社に登録して探す方が、より理想の条件のスキー場を見つけやすいです。
さらに、どの派遣会社を経由するかによって、同じスキー場で同じ仕事をしても、時給や待遇が変わるので、損をしたくなければいくつかの派遣会社でチェックするのは必須です。
上の画像は、「リゾートバイト.com(グッドマンサービス)」と「アルファリゾート(アルファスタッフ)」に載っていた実際の求人ですが、同じキロロのリフトスタッフでも時給が50円~70円違います。
たった50円と思うかも知れませんが、一ヶ月に換算すると10,000円くらいの差が出ます!
経由する派遣会社が違うだけでこんなに違うのなら、しっかりと比較検討するべきですよね。

私は以下の5社すべてに登録して、それぞれの担当者とやりとりして決めています。
それぞれ派遣会社の特徴やメリット・デメリットは人気記事で詳しく解説しています。
よくある質問や疑問
リフトスタッフって何歳くらいの人が多いの?
私が働いたことのある3つのスキー場の様子を見る限り、リフトスタッフは、だいたいリゾバで来るスタッフと地元のおじちゃんスタッフが半々という感じです。

リゾバで来るリフトスタッフは、大学生や就職後2~3年で退職した20代前半くらいのスタッフが多いです。
30代以上でスキー場リゾバをする人は、滑り好きが講じてインストラクターやパトロールに就いたり、英語力を生かしてフロントやインフォメーションなどの職種に就く人が徐々に増えていくように感じます。
地元のおじちゃんスタッフは、40代~60代以上とかなり幅広いです。
夏の間は農業や林業、ゴルフ場などで働いている人が多いです。
リフトスタッフって寒そうだけど大丈夫かな…
お客さんのリフトの乗り降りを介助する(雪払い)間は外に立っているので寒いですが、リフト小屋の中は暖房ががんがんに効いているので、想像を絶するような寒さでやってられないなんてことはあまりありません。

ローテーションにより、外に出てる時間は長くても30分程度ずつになるはずです。
支給される制服も、上下ともに防寒力高めですし、極暖系のインナーを着て、そこそこ厚手のフリースなどを中間着に着れば十分対応できるはずです。
私のスキー場リゾバ経験(北海道2ヶ所、岐阜1ヶ所)を元に、スキー場リゾバにおすすめの服装を<こちらの記事>で紹介しています。
まとめ
スキー場リゾバのリフトスタッフについて、3ヶ所のスキー場でリゾバ経験のある筆者が、自身の経験と経験者の感想を元に詳しく紹介しました。
スキー場によって仕事内容や一日の流れなどは多少違いがあると思いますが、初めてのリゾバで仕事に不安のある人や、楽な仕事が良い人にはとてもおすすめできる仕事です。

スキー場のリゾバは友達や恋人が出来やすく、楽しいリゾバがしたい人にはもってこいです。
ぜひ仲良くなったスタッフたちと一緒に滑ったり、休日に観光したりして楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。