山小屋バイトに興味を持つと、きっと色んな人の体験談などを読んで、素敵なひと夏に胸を膨らませることでしょう。
しかし、山小屋バイトの体験談は数あれど、大抵は1つの山小屋での体験しか書かれておらず、「どんな山小屋を選べば良いのか」という疑問が残ります。
通常の登山で立ち寄る山小屋の好みと、バイトで自分に合う山小屋は全然違います!
私は過去に北アルプスで2ヶ所、南アルプスで1ヶ所の、計3ヶ所での山小屋バイトを経験しました。
そんな経験を元に、通常の登山の際にも「もしこの山小屋でバイトをしたらこんな感じになるだろう」という予想が容易に立てられます。
と思うだけならまだしも、途中でリタイヤしたり、もうその山小屋にはあまり近寄りたくない、なんて苦い思い出が残らないように、ぜひ自分に合った山小屋を選んで欲しいと思います。

私が実際にバイトをした山小屋でも、途中リタイヤしたり毎日泣いている人がいて、かわいそうだな、もったいないなと思っていたので、この記事を書くことにしました。
山小屋バイトの求人は、主にこちらの2つのサイトで探せます
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山小屋バイトは一日の拘束時間も長いし、山の上という特殊な環境のため、アルバイト初心者にはかなりハードルが高いです。
山小屋以外のリゾートバイトにも興味がある人は下の人気記事もチェックしてみてください。

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私も旅やリゾバで楽しい経験をたくさんしてきたので、同じように素敵な経験できる人が増えたら嬉しいなと思っています。(相談実績470人以上。もちろん無料です。笑)
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自分に合った山小屋バイトの選び方
過去に3ヶ所での山小屋バイト経験から、自分に合う山小屋を選べるかどうかは、以下の5つのポイントが重要だと考えています。

それぞれ詳しく解説していくので、自分の理想と照らし合わせながら考えてみてください。
ロケーション
山小屋バイトをする上で、超重要になってくるロケーション。
ポイントは以下の4つです!
- 小屋からの景色は?
- 小屋までのアクセスは?
- 周りの山への距離は?
- ケータイは通じる?
小屋からの景色は?
山小屋バイトをすると、基本的には期間中ずっと同じ山小屋に住み込みになります。
小屋の前に絶景が広がっていれば、疲れも吹き飛びますし、そもそもそんな絶景を毎日眺めたくて山小屋バイトをしたいと思った人が多いと思います。
自分で行ったことのある山小屋なら問題ないですが、まだ行ったことがない山小屋でのバイトを検討する場合には、山小屋のホームページや他の登山者の山行記録の写真などで、小屋からどんな景色が見えるのかをしっかりと調べておきましょう。

小屋までのアクセスは?
ずっと山にいたくて山小屋バイトをしたはずなのですが、いざ始めてみるとホームシックにかかったり、下界(町や都会のことをそう呼びます。笑)に下りたくなる人が結構多いです。
休日に街でリフレッシュしたくなるかもしれないと考える人は、街までのアクセスが良い小屋を選ぶのがおすすめです。
公共の交通機関を使って入山する人は、バスや電車の時刻表なども調べておく必要があります。
私の場合は、休日に登山するための食糧を買い足すために下山することがありました。
スーパーやコンビニなどが近くにあると、それだけでかなり便利に感じるものです。
周りの山への距離は?
休日を使って登山をしたいと考えている人は、周りの山への距離も重要になってきます。
登山道が色んな方向に伸びている場所の近くの山小屋なら、休日の登山も充実します。
私は1度目の山小屋バイトでは、バイト期間の前後を含まずに休日だけでも、薬師岳・黒部五郎岳・雲ノ平・高天原温泉・鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳・笠ヶ岳・槍ヶ岳・穂高縦走まですることが出来ました。
登りたい山がたくさんある人は、地図を良く眺めて、周りの山への距離を調べておきましょう。

ケータイは通じる?
通常の登山をしていても分かりますが、現在はかなり多くの山域でケータイが通じます!
特に稜線の山小屋ならほぼ確実に通じるといって良いでしょう。
しかし、場所によっては電波が非常に弱くてネットは使い物にならないとか、ケータイ会社の違いで通じないこともあるので注意が必要です。
ケータイの電波については、直接山小屋に問い合わせてみるのが一番確実です。

私の場合は、ケータイが通じないことで山での生活に集中出来たので、どちらが良いかはその人の好みです。
給料
給料でチェックするべきポイントは以下の4つです!
- 日給はいくら?
- 食費は不要?
- 交通費はもらえるの?
- その他の手当は?
日給はいくら?
山小屋バイトは基本的に日給制なので、どれだけ働いても原則残業代はつきません。
たくさんお金を稼ぎたい人は、出来るだけ日給の高い山小屋を選ぶと良いでしょう。
日給(7000円)×日数(30日)=21万円
日給(7500円)×日数(30日)=22万5千円
どうですか?
1日あたりはたった500円の違いでも、同じ30日働いたはずなのに、2日分も差が出ます。
もし2ヶ月働いたら4日分ですね。
一概には言えませんが、登山客の多い山小屋は日給も高い傾向にあります。
富士山の山小屋はほとんど日給1万円を超えます。
北アルプスの山小屋も全体的に高めとなっています。
食費不要?
注意すべきは、山小屋によっては食費がかかる小屋があることです。
こちらは実際の求人の中の一例です。
9,600円~(食費1日1300円必要)
8,500円 (食費不要)
大体は食費不要か、1日あたり500円のところが多いですが、一見日給が高いように思えても、実際には食費が引かれてそれほどでもない事もあるので気をつけましょう。

私が働いたことのある山小屋では、働いた日は食費はかからないけれど、休日にご飯を食べるなら1日500円かかるといった山小屋もありました。

交通費はもらえるの?
たいだいの山小屋では、1万円から3万円までの交通費がもらえます。
ただし、以下のような条件がつくところも多いです。
私が働いたことのある山小屋では、期間の前後だけでなく、休日に一旦下山した分も交通費がもらえるところもありました。
その他の手当は?
求人欄にはあまり書いていませんが、同じ山小屋でもう1度働くリピーターや山小屋バイト経験者は日給がアップするところが割と多いです。
その他にも、あまり一般的ではありませんが、以下のような手当がついている山小屋も中にはあります。
山小屋の規模
山小屋の規模は、仕事内容・生活環境に大きく関わることなので、超重要です!
特に重要なポイントは以下の2つです。
- 山小屋の収容人数は?
- スタッフの人数は?
山小屋の収容人数は?
宿泊する登山客が多ければ、当然それだけ仕事も多いです。
山小屋の収容人数が50人以上かどうかがひとつの目安だと私は思います。
収容人数が50人以上の山小屋では、一度には食堂に入りきらないので、食事の提供も1回では終わらず、準備や片づけを何度も繰り返します。
私が経験した中では最高4回まであって、途中で器が足りなくなるので、洗い場係と盛り付け係の連携が必須でした。
また、たくさんの登山客が泊れば、寝室やトイレも色んな使われ方をするので、掃除も大変なことが多いです。

1度でも山小屋バイトを経験すると、その後山小屋を利用する際には、より綺麗に使おうという意識が勝手に芽生えます。
スタッフの人数は?
上記の収容人数とも関係してきますが、規模の大きな山小屋ではスタッフの人数も多いです。
スタッフの人数が10人以上かどうかがひとつの目安だと私は思います。
スタッフの人数の違いによって起こるメリット・デメリットをまとめました。
スタッフの人数が多い山小屋
スタッフの人数が少ない山小屋
山小屋という特殊な環境下では、知らず知らずのうちにストレスが溜まりやすく、些細な事がきっかけで喧嘩に発展することがあります。
どんな人がバイトに来るのかは、その年その年で全く違うので、こればかりは運としか言いようがありません。
人付き合いがあまり得意ではないという人は、スタッフの人数が多い山小屋の方が人間関係のリスクは少ないかもしれません。
山小屋バイトでは、繁忙期を避けて交互にまとまった休暇を取るのですが、スタッフの人数の少ないと、誰かが休暇を取ると一人あたりの負担も大きいです。

水の豊富さ
人によっては、水の豊富さが一番重要という人もいるかもしれません。

実は私も、3回の山小屋バイトすべてにおいて、水の豊富さだけは絶対に譲れないポイントとして考えていました。
水が豊富かどうかで変わってくるポイントは以下の2つです!
- 食事のバリエーションは?
- お風呂は入れるの?
食事のバリエーションは?
山小屋生活では、当たり前ですが外食が出来ません。
自分で好きなものを作って食べることも、ほとんどの山小屋では出来ないと思います。
好きな時に好きなものを食べられないというストレスは思いのほか大きいものです。
水が豊富な山小屋は、比較的食事のバリエーションも豊富で、レトルト食品ばかりを繰り返して食べるようなことはあまりないはずです。
私が働いた山小屋はどこも食事が充実した山小屋でしたが、さらに対応策として、甘い物が大好きな私は、お菓子を大量に持ち込みました。
ヘリの荷揚げに合わせて、預けておいた荷物を一緒に小屋まで運んでくれる山小屋もありました。
お風呂は入れるの?
普通に山小屋を利用するだけでは分からないかもしれませんが、スタッフ専用のお風呂がある山小屋は多いです。
しかし、稜線の山小屋など水が豊富ではない山小屋では、そもそもお風呂がない場合や、あっても数日に1回などという制限がついています。
私が働いた中で一番良かった山小屋では、毎日熱々のシャワーでしっかりと体を洗えました。
温泉付きの山小屋では、毎日かどうかは分かりませんが、ゆったりと温泉で疲れをとることが出来そうですね。
ちなみに、私の友人が働いた富士山の山小屋では、期間中1度もお風呂に入れないどころか、顔ですら、少量の水を塗りたくってタオルで拭き取るだけだったと聞きました。
水の豊富ではない山小屋に挑戦する人は、汗拭きシートをたくさん持っていくと良いです。

募集期間
これは私個人の好みもありますが、初めての場合は募集期間が中期(2ヶ月~3ヶ月程度)のものを選ぶと良いと思います。
働く期間の違いによるメリット・デメリットをまとめました。
1ヶ月程度の短期
2~3ヶ月程度の中期
3ヶ月以上の長期

よくある質問
登山好きで山小屋を利用したことがある人ならば、ある程度そこで働くスタッフの様子なども見ることがあると思いますが、そうでなければ本当に様々な疑問が沸くと思います。

- どんな人たちが働きに来るの?年齢は?
- 洗濯はどうするの?
- スタッフの部屋はどんな感じ?
山小屋バイトに興味を持った人が疑問に感じそうなことをまとめて以下の記事で回答しました。

山小屋バイトの実態がより詳しく掴めると思うのでぜひご覧ください。
山小屋バイト以外の選択肢
最後に、山小屋バイト以外で、山で働く方法を紹介をします。
山で働く方法にはこんなものもあるんだという参考にしてみてください。
まとめ
今回は、過去3ヶ所での山小屋バイトを経験した筆者が、自分に合った山小屋バイトの選び方について、以下の5つのポイントに注目して解説してみました。
- ロケーション
- 給料
- 山小屋の規模
- 水の豊富さ
- 募集期間
山小屋バイトは、山がもっと好きになり、絶景の中で過ごす毎日は今までの人生観すら変えてしまう可能性があります!
あなたにぴったりの山小屋バイトが見つかる参考となれば幸いです。

以前働いた山小屋に、また登山をして訪ねていくのも、山小屋バイト経験者ならではの楽しみです!
山小屋バイトの情報は、主にこちらの2つのサイトで探せます!
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山小屋アルバイトインクノット – 山小屋情報・山小屋アルバイト情報サイト (inkknot.com)
山小屋以外のリゾートバイトにも興味のある人はこちらの記事を参考に!
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