初めてのリゾバだから、まずは2~3週間で試してみたかったんだけど、【労働派遣法】にひっかかるからって断られちゃった!
いったいどういうこと?分かりやすく教えて!
私もよく「初めてのリゾートバイトは、まず1ヶ月程度の短期求人で様子をみるのがおすすめです」と言っていますが、そこで人によっては引っかかってくるのが【労働派遣法】です。
2012年10月1日より施行された改正労働者派遣法で、「日雇い派遣が原則禁止」となりました。
労働者派遣法第35条4・1によると「30日以内で雇用保険の対象にならない契約」と定義されています。
でもさ、よく「日払いバイト」とか「単発バイト」みたいのあるじゃない?
そういうのはなんでOKなの?
「日払いバイト」や「単発バイト」を斡旋している派遣会社は、雇用契約自体は31日以上にしておいて、その中で勤務日が1日だけとか、2週間だけという体裁をとっているので、法律的には問題ないとされています。
リゾートバイトの派遣会社は、派遣先ごとに雇用契約を交わすので、30日以内の短期リゾバでは「労働派遣法」に引っかかってしまう可能性があるのです。
でもリゾバのサイトでも2週間とか3週間の短期求人がたくさん載ってるわよ?
30日以内の短期リゾバの求人はどうすれば働けるの?
30日以内の短期のリゾバで働ける条件は以下の4つです。
- 60歳以上の方
- 昼間学生
- 世帯年収の額が500万円以上の主たる生計者以外の方
- 生業収入が500万円以上且つ副業として日雇い派遣に従事する方
本記事では、リゾートバイトにおける労働派遣法の仕組みと30日以内の短期リゾバをする方法を詳しく紹介します。
Twitterでは「けんのリゾバ旅」というアカウントで情報発信しているので、なにか直接聞いてみたいことがあれば、気軽にリプやDMでご連絡ください。
私も旅やリゾバで楽しい経験をたくさんしてきたので、同じように素敵な経験できる人が増えたら嬉しいなと思っています。(相談実績300人以上。もちろん無料です。笑)
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使い慣れているところからコメントやDMでご連絡ください。
労働派遣法とは?
そもそも労働派遣法ってなに?って話ですよね。
労働者派遣法の正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」です。
何やら一気に難しそうな感じになってしまいましたが、早い話「労働者の労働環境を守ろう」と制定された法律です。
特にリゾバに関わってくるのは、2012年の改正時に決まった「日雇い派遣の原則禁止」です。
これにより、条件に当てはまる人しか30日以内の短期リゾバが出来なくなりました。
年 | 概要 |
---|---|
1986年 | 労働者派遣法制定 13職種(後に3職種追加)に限定 |
1996年 | 対象職種を拡大 16職種から26職種へ |
1999年 | 対象業務のネガティブリスト化 原則として一部の職種以外が対象に |
2000年 | 紹介予定派遣を解禁 直接雇用化を促進する目的とする |
2004年 | 製造業務への派遣解禁と派遣期間の延長 派遣期間の上限が3年に(製造業務を除く) |
2007年 | 製造業務への派遣期間が最長3年に |
2012年 | 規制の強化 日雇い派遣の原則禁止、グループ企業内派遣の規制など |
2015年 | 業務による期間制限を撤廃 事業所単位と個人単位の期間制限上限3年へ 雇用安定措置、キャリア形成支援の義務化 |
2020年 | 同一労働同一賃金の適用 同種の業務に従事する場合、派遣労働者にも正規雇用者と同等の待遇が求められる |
2021年 | 派遣労働者への待遇などの説明義務が強化 |
日雇い派遣の原則禁止
日雇い派遣は、繁忙期などの短期的な人員確保に最適であると企業からの需要が多く、またそれを利用して日銭を稼ぎたい人たちにも都合が良いと利用されていました。
しかし同時に、勤務体制が不明確になりやすいことによる派遣会社・派遣先企業・労働者それぞれの間でトラブル増え、さらに不安定な働き方・生活を余儀なくされてしまう労働者が増えてしまうことも大きな問題でした。
会社で何か問題が起きたり業績が悪化した時などに、まず派遣で働いている労働者たちから切っていく「派遣切り」、劣悪な労働環境で生活もままならなくなる「ワーキング・プア」という言葉が出回り社会問題となりました。
このような情勢の中で、派遣社員として働く人たちの労働環境の改善・安定した生活を実現させるために、2012年10月、労働者派遣法が改正され、原則として日雇い派遣が禁止され、31日以上の雇用契約が義務付けられることになりました。
日雇い派遣(短期リゾバ)できる条件
原則としては31日以上の労働契約が義務付けられましたが、例外も設けられました。
冒頭にも書きましたが、日雇い派遣(30日以内の短期リゾバ)ができる条件は以下の4つです。
- 60歳以上の方
- 昼間学生
- 世帯年収の額が500万円以上の主たる生計者以外の方
- 生業収入が500万円以上且つ副業として日雇い派遣に従事する方
60歳以上の方
満60歳以上の人は、気に入った求人があれば30日以内の短期リゾバにも応募できます。
60歳以上となると、体力的に厳しい求人やてきぱきとした対応が求められる求人への応募は難しくなってきますが、例えば「売店」や「受付」等の求人なら採用率が上がるかもしれません。
雇用保険の適用を受けない昼間学生
雇用保険の適用を受けない昼間学生は、30日以内の短期リゾバにも応募できます。
昼間学生とは、昼間に学校に行き、夜にアルバイトなどで働く学生のことです。
一般の大学生や専門学校生は、30日以内の「日雇いバイト」「単発バイト」「短期のリゾバ」も出来ます。
昼間学生に含まれず、日雇い派遣(短期リゾバ)で働くことができないのは、以下の4つに当てはまる人です。
- 通信教育を受けている人
- 大学の夜間学部の課程の人
- 高等学校の夜間又は定時制の課程の人
- 休学中の人
31日以上のリゾバなら誰でも応募できます。
※リゾバは原則18歳以上から。高校生不可
世帯年収の額が500万円以上の主たる生計者以外の方
少し表現がややこしいですが、例えば、親と同居していて、親の年収が500万円以上の人のことです。
世帯年収なので、父親が300万円、母親が200万円などの合計でOKです。
「主たる生計者以外の方」なので、この場合、もし母親もやってみたければ短期リゾバが出来ます。
住民票を移して一人暮らしをしている人は、親と同世帯ではなくなるので対象から外れてしまい、30日以内の短期リゾバは出来ません。
生業収入が500万円以上且つ副業として日雇い派遣に従事する方
生業収入が500万円以上あれば、副業として短期でリゾートバイトが出来ます。
生業収入とは、複数の収入源があった際に、最も大きな収入を得ている収入源のことを指します。
例えば、フリーターでいくつかのバイトを掛け持ちして、さらに副業でもいくらか稼いでその合計が500万円を超えていても、以下のような収入内訳では対象になりません。
居酒屋バイト(200万円)+コンビニバイト(200万円)+副業(400万円)
800万円稼いでいても駄目なんて!
ひとつの収入源で500万円を超えていれば、短期リゾバが出来ます。
日雇い派遣の条件外でも短期リゾバをする方法
<日雇い派遣(短期リゾバ)できる条件>に当てはまらなくても、30日以内の短期リゾバをする方法があります。
- 世帯収入が500万円以上なら、親と同一世帯にする
- 「紹介型」で直雇用の求人で働く
世帯収入が500万円以上なら、親と同一世帯にする
たとえ一人暮らしをしていても、住民票を実家に戻し、親と同一世帯になることで、30日以内の短期リゾバが可能になります。※世帯収入が500万円以上なら可能
え?一人暮らしでも住所を実家に置いても良いの?
住所が変わった際には、原則として14日以内の届け出が必要ですが、以下の2つの場合には変更しなくても良いとされています。
- 引っ越し先での生活が一時的であり、元の住所に帰る見込みがあること
- 定期的に実家に帰るなどで生活拠点が変わらない
例えば大学生の一人暮らしなど、住民票をそのままにしている人も多いです。
この例外の条件を理由に、たとえ学生でなくても、「生活の拠点は実家にあり、親と生計をともにしている」ということにすればOKです。
免許の更新や選挙のお知らせなどの公的書類が実家に送られたり、クレジットカード関係などの本人確認が必要な書類を受け取る際に面倒などのデメリットもあります。
「紹介型」で直雇用の求人で働く
「ちょっとリゾバを試してみたい」というだけなら、「紹介型」で直雇用の求人で働く方法がおすすめです。
リゾバの求人のほとんどは「派遣型」で、給料や待遇などは派遣会社が決めて給料の振り込みも派遣会社から行われます。
それほど数は多くありませんが、「紹介型」の求人では、派遣会社を経由して応募したとしても、時給や待遇は派遣先の施設が決めていて、給料も働いた施設から直接振り込まれます。
「紹介型」と「派遣型」の違いをさらに詳しく知りたい方はこちらをチェック >
「紹介型」の求人で直接雇用になれば、派遣ではなくなるので、【労働派遣法】にもひっかからず、誰でも30日以内の短期リゾバで働けます。
下の画像は「リゾバ.com」のフリーワード検索🔍で【紹介】と入力して出てきた求人です。
このように、雇用形態が職業紹介(就業先の直接雇用)の求人なら、短期でも応募出来ます。
求人検索で出て来なくても、担当者に相談すれば良い求人を紹介してくれる可能性があります。
せっかくやってみたいと思ったのなら、一人で悶々と悩まずに、何でも派遣会社の担当者に質問してみると良いですよ!
よくある疑問や質問
「派遣型」と「紹介型」はどっちが良いの?
「派遣型」と「紹介型」の違いはなんとなく分かったけれど、実際どっちが良いの?
日雇い派遣(短期リゾバ)できる条件に当てはまらなくても、30日以内の短期リゾバをする方法として、「紹介型」で直雇用の求人で働く方法を紹介しましたが、私は断然「派遣型」の求人で働くことをおすすめします。
もし短期にこだわって「紹介型」の直雇用で働いてしまうと、派遣会社は紹介しておしまいなので、その後のサポートは一切得られず、トラブルはすべて自分で解決しなくてはいけません。
その他にも派遣会社ならではの特典や給料前払い制度なども、直雇用で働いてしまうと使えません。
直雇用は正直デメリットばかりなので、どうしても働きたい施設が直雇用しかない場合の手段として、出来る限り「派遣型」の求人でリゾバしましょう。
あくまで私の感覚ですが、もし2週間働けるなら、1ヶ月でも十分乗り切れると思います。
自由に動ける期間に制約がないのなら、思い切って1ヶ月以上の求人で働いてみることをお勧めします。
万が一思っていたのと違い過ぎて「もう駄目だ…」「もう辞めたい…」となった場合にも、まともな派遣会社ならきちんと相談に乗ってくれるし、どうしても駄目なら期間短縮などの対応もしてくれます。
※直雇用ではサポート無しなので自分で施設側と交渉
短期の求人はどうやって探すの?
短期の求人はどうやって探すの?
担当者に「○○日くらいで働きたいです」って言えば良いのかな?
担当者に希望を伝えて良さそうな求人をおすすめしてもらっても良いですが、自分でじっくり検索して探すことも出来ます。
派遣会社のサイトには、「こだわり検索」という機能があり、その中で好みの期間やその他の希望の条件を設定して求人を絞り込むことが出来ます。
各派遣会社の短期求人の効率的な探し方は以下の記事で詳しく紹介しています。
短期のリゾバがあまり見つからないんだけど…
短期の求人って少なすぎない?2~3ヶ月以上の求人ばっかりなんだけど!
1ヶ月程度の短期求人が多いのは、圧倒的に「リゾバ.com
」と「リゾートバイト.com」です。
1ヶ月程度の求人数ランキング | 求人数 |
---|---|
1位リゾバ.com (ヒューマニック) | 754件 |
2位 リゾートバイト.com(グッドマンサービス) | 656件 |
3位 アルファリゾート(アルファスタッフ) | 156件 |
3位 リゾートバイトダイブ(ダイブ) | 135件 |
4位ワクトリ (ワクトリ) | 132件 |
番外【リゾートバイト.net】(ビーグット) | 独特の求人検索機能により不明 |
短期のリゾバ求人は、「リゾバ.com」以外だといつでも豊富なわけではなく、繁忙期前に増えて、繁忙期後はまたすぐに無くなります。
リゾバにおける繁忙期はゴールデンウィーク、夏休み(特にお盆前後)、年末年始、スキーシーズンなどです。
短期求人は人気があり、条件の良いものはすぐに埋まってしまいます。
働きたい期間の1ヶ月半~2ヶ月前には派遣会社への登録と電話面接までを済ませておき、気に入った求人が出たらすぐに応募できるようにしておきましょう。
派遣会社の登録は無料で出来るし、全く働かなくても1年間は有効なので、リゾバしてみたいなって少しでも思ったら、暇な時間があるときにとりあえず登録・電話面接まで済ませておくのがおすすめです。
リゾバは稼げるって聞いたんだけど、実際どれくらい稼げるの?
リゾバと普通のアルバイトってどっちが稼げるの?
稼げる額としては、普通のアルバイトもリゾバもそれほど変わりません。
ほとんどのリゾバ求人は時給制なので、単純計算としては「時給」×「時間数」×「日数」で、普通のアルバイトと同じです。
普通のアルバイトと違うのは、リゾバは寮費や食費が無料で出費が少ないので、貯金に回しやすいのが特徴です。
リゾバでどれくらい働けばどれくらい貯金が出来るのか、また貯金額を増やすためのコツ・注意点などは下の人気記事で詳しく紹介しています。
まとめ
本記事では、以下の内容について詳しく紹介しました。
- リゾートバイトにおける労働派遣法の仕組みと影響
- 日雇い派遣(30日以内の短期リゾバ)ができる人の条件
- 日雇い派遣の条件外でも短期リゾバをする方法
- よくある疑問や質問と答え
・「派遣型」と「紹介型」はどっちが良いの?
・短期の求人はどうやって探すの?
・短期のリゾバがあまり見つからないんだけど…
・リゾバは稼げるって聞いたんだけど、実際どれくらい稼げるの?
リゾートバイトは、自分の好きな土地で好きな仕事が出来て、しかも生活費がほとんどかからずに貯金しやすいとメリットがたくさんあります。
初めてのリゾバは不安も大きいかも知れませんが、もし失敗しても普通のアルバイトのように終わりが見えないなんてことはなく、最初から働く期間が決まっています。
やってみたいと思いつつ、躊躇している間にタイミングを逃し、後でやっぱりしておけば良かったと後悔している人がたくさんいます。
リゾートバイトはメリットだらけで、まさにやらなきゃ損です。
「やっぱりまずは2週間」でも良いし、「思い切って1ヶ月やってみよう」でも良いです。
少しでも不安がなくなり、挑戦してみようって気持ちを後押しできたら嬉しいです。
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