半年間の職業訓練「CADものづくりサポート科」を無事に修了しました。
この記事では、最後のカリキュラムである「NC旋盤」と「マシニングセンタ」の授業内容を紹介します。
「CADものづくりサポート科」で学べる内容は幅広いので、全部で3つの記事にまとめました。
その他の授業内容はこちらの記事を参考にしてください。
追記
職業訓練を無事卒業したので、気になるその後の就職状況などを以下の記事にまとめました。
CADものづくりサポート科の授業内容【後編】
CADものづくりサポート科の授業で学べる「NC旋盤」と「マシニングセンタ」。
時間数は「NC旋盤」が84時間、「マシニングセンタ」が78時間で、日数に換算すると14日と13日です。
これまでの授業でもそうでしたが、たったこれだけの時間でそれぞれの機械を満足に使いこなすのは到底無理です。
感覚としては、プログラミングと機械操作の流れをひと通り「なぞった」ぐらいの内容でした。
それぞれの授業内容について、紹介していきます。
NC旋盤
NC旋盤を簡単に説明すると、加工したい材料を高速回転させて、そこに刃物を押し当てて削り取っていく加工です。
職業訓練でもやった外径加工のYoutubeを見つけたので載せておきます。
NC旋盤では、内径加工・ネジやネジ穴加工などもありますが、CADものづくりサポート科ではそこまではやりませんでした。
CADものづくりサポート科の前半で学んだ、懐かしいAUTOCADの図面を使います。
復習も兼ねて、まずは座標の求め方から始まります。
NCプログラミングは、はっきり言って激ムズ!
ひとつひとつコードや座標をしっかりと確認しながら進めればなんとか出来ますが、いったん書き上がったプログラミングを改めて眺めると、もう何がなんだか。笑
慣れてくると、まるで小説を読むときのように、プログラムを読むだけで、NC旋盤の機械がどう動くのかが頭の中に描けるようになるんだそうで…(ほんまかいな!)
実際にNC工作機械を使って、1人1個、円柱上のステンレスを外径加工(荒・仕上げ)するところまでやりました。
マシニングセンタ
マシニングセンタを簡単に説明すると、NC旋盤とは逆で、刃物の方を高速回転させて削り取っていく加工です。
こちらもYoutubeを見つけたので載せておきます。
途中からブッシャ―って液が出てきましたが、あれは摩擦を軽減したり、切りくずを流すためのオイルです。
本来はNC旋盤・マシニングセンタ共に、削っている間は常に流れていますが、動画の見やすさのために制御していると思われます。
NC旋盤では主に円筒状のものを2次元(X・Y)の座標で加工しますが、マシニングセンタは3次元(X・Y・Z)の加工が出来ます。
つまり、ほぼどんな形でもOKです。
マシニングセンタのプログラミングは、3次元なのでZ座標が加わりますが、NC旋盤と考え方・やり方はほぼ同じです。
CADものづくりサポート科では、割り当て時間が短いのもあってか、そこまで凝った形の加工はせず、Z座標(深さ)は一定のまま、表面にデザインを描きました。
受講生それぞれが自分の好きな文字やデザインをまずはAUTOCADで描き、それをNCデータ化して、マシニングセンタで加工しました。
私はこのブログで使っているアイコンをデザインしました。
職業訓練の記事ではあまり出てきませんが、私もいるからよろしくね!
CADものづくりサポート科の授業内容【後編】まとめ
本記事では、「CADものづくりサポート科」の最後のカリキュラムである「NC旋盤」と「マシニングセンタ」の授業内容を紹介しました。
記事のはじめの方でもお伝えしましたが、どちらの授業も、ひと通りの流れを「なぞった」くらいの内容でした。
「全く知らないわけではない」ぐらいのレベルで、例えば就活の面接で、「NC旋盤経験者なの?」「マシニングセンタ使える?」と聞かれたら、とてもじゃないですが「はい」とは答えられません。
求人検索する際は「未経験OK」で探すことになるでしょう。
最後の1ヶ月は、就職活動で欠席する人や、すでに就職が決まり退校した人もいて、日によっては5人にも満たない日もありました。
私自身も、夏休み中にコロナにかかってしまい、10日間の療養生活があったので、マシニングセンタの授業を5日間休みました。
すでに各自のデザイン作成の時間に当てられていたので、授業内容の習得度には影響ありませんでした。
※就職活動についての話はまた次回以降にしっかりと書いていきたいと思っていますが、もし「CADものづくりサポート科」を検討中の人は、以下の私の感想をしっかりと踏まえた上で、この科へ申し込みをして欲しいです。
CADものづくりサポート科の受講を考えている人へ
正直言って、私は職業訓練のコースを間違えました。
「CADものづくりサポート科」は、幅広い知識を学べますが、その分全体的に浅く、どれも企業の求めているスキルに到達出来ていません。
求職票を見ても、どれか一つでももっと深い知識・確かな技術を持てていたなら応募出来たのに…と感じるものが多いです。
私はCADオペレーターを目指してこの科を受講しましたが、もはやCADオペレーターにこだわっている場合ではなくなりました。
他の受講生の就職状況をみても、CADオペレーターとして正社員で就職出来たのは、元々パソコンスキルがあった1名だけでした。
そもそも職種を問わずでも、正社員で就職が決まったのはたったの3名しかいません。
残りほとんどが派遣またはパート、就職が決まらないままで修了となりました。
CADものづくりサポート科で正社員転職を目指すのはかなり厳しいです!
私はどうしてもCADオペレーターになりたかったというより、パソコンで働けるスキルを身につけたかっただけなので、より需要の多いプログラミングや、私の彼女も仕事にしているWebデザインのスクールに通った方が良かったなと後悔しています。
「CADものづくりサポート科」を検討中の人は、就職活動がかなり厳しくなることを覚悟した上で申し込みすることをおすすめします。
※本記事は筆者の職業訓練体験(2022年3月~9月まで)を元に書かれたものです。
コメント
いま、職業訓練校に通っています。CAD/機械加工科を受講しています。
ハッキリ言って畑違いでした(涙)
受講期間中に自損事故体験して、15日休講しました。
もはや、遅れに遅れのついていけない状態。図書館でそれらしき知識を得ようと本を借りましたが、
欲しい情報はありませんでした。
もともとパソコン持ってない中で受講すること自体が間違いでした。
ただ、面白い楽しそうだけで門を叩いた自分です(笑)。
産業オペレーション科に受講すれば良かった、と日々感じています。
12月からCAD専攻です。ソリッドワークスは、修了する生輩から学ぶ機会があり、いまは楽しいです。
来週明けには修了して卒業ですが。
もちっと早くこの記事に出会えれば良かったかも(笑)
なんて、感じた次第です。
鈴木様
コメントありがとうございます。
私は事前に職業訓練についての情報を集めてから開始しましたが、これほど役に立たないとは正直思っておらず(そんな風に書いている体験談は見つからず…)今後、同じように職業訓練を検討中の人に、少しでもリアルをお伝えしたくて書きました。が、時すでに遅しだったようで…。
就職に役立つかは???ですが、楽しく学べているのなら、とりあえずは良かったのかな。
良い就職先見つかりますように。