この記事を読んでいるあなたは、おそらく不登校、または不登校気味のお子さんがいて、親としてどう対応すれば良いのか分からずに困っているのではないでしょうか?
学校での生活はもちろん、親の目の届かないところで一体何が起きているのか全てを把握するなんてことは不可能ですよね。
夜も眠れない思いで頭を抱えている親もいるかもしれません。
しかし、子供にどんな事情があるにせよ、親からすれば「出来れば普通の子供たちと同じように学校に通って欲しい」という気持ちがあるかと思います。
そこでついつい、子供の言い分はさておき、なんとか子供を学校に通わせようと必死になってしまいがちです。
はっきりと言います!その対応は完全に間違いです!
私は中学生の頃から頻繁に学校を休み、とりあえず高校へは入ったものの、その後に完全な不登校となり、2年生の終わりに高校を中退をしました。
本記事では、不登校気味になりだした頃から、高校中退を経て、その後家を出るまでの親とのやりとりの中で感じた「本当は親にはこうして欲しかった」という3つのことをお伝えします!
学校に行きたがらないお子さんの親、すでに不登校になっているお子さんの親に、ぜひとも読んでいただきたい内容です。
親のせいだけにするつもりはありませんが、もしあの頃もっと違った対応をしてくれていたなら、退学まですることはなかったと思います。

その後の私の人生には悔いは一切ありませんが、親への不信感は今も完全には拭えていません。
子供との関係をこの先も良好に保ちたいなら、ぜひこの記事を最後まで読んでいってください。
私はメンタルカウンセラーや心理学者などではありませんが、実際に自分が不登校から退学までを経験しているからこその「子供目線の真実」をお伝えします。
不登校の生徒ってどれくらいいるの?
文部科学省は、毎年「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」を発表しています。
その中の「小・中学校の長期欠席(不登校等)の状況」という項目を見てみると、2021年度(令和3年度)に不登校となっている児童は244,940人いることが分かります。
これは全体の2.6%にあたります。
NHKその他様々なメディアでも「小中学生の不登校 昨年度24万人で過去最多」など取り上げられ話題になっていました。
>小中学生の不登校 昨年度24万人で過去最多 コロナ禍が影響か | NHK | 教育
高校の不登校生徒も50,985人で、これは全体の1.7%です。
不登校のお子さんの親には、まずそれだけ多くの子供たちが学校に通うことを困難だと感じているという事実を知って欲しいです。

100人に2人以上も不登校児童なのです。
あなたの子供だけが特別なわけではなく、誰にでも起こり得る問題です。
不登校になる原因
子供が不登校になる原因にはどんなものがあるでしょうか?
以下の表は「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」の中の「不登校の要因」という項目です。
要因 | 人数 | 不登校児童生徒に 占める割合 |
---|---|---|
無気力・不安 | 121,796人 | 49.7% |
生活の乱れ・あそび・非行 | 28,749人 | 11.7% |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 23,741人 | 9.7% |
親子の関わり方 | 19,712人 | 8.0% |
学業の不振 | 12,759人 | 5.2% |
この表を見て、あなたはどう感じますか?
実際に不登校をしていた私からすると、いったいどんな調査からこんな統計が取れたのかと不思議に思います。
何故なら、不登校に至ってしまった理由は、これ程はっきりと「これ!」と分類出来るようなものではないからです。
多くの子供たちは、こんな表では収まり切れないほどの様々な理由が混ざり合って、さらに本人でさえうまく言葉では表現出来ない思いや経緯の上で、不登校に陥ってしまっているのです。

「何で学校に行きたくないの?」「なにか嫌なことがあるの?」なんて聞いたところで、すぐに納得できるような答えはまず返ってこないでしょう。
子供が不登校になってしまったらどうするか
子供の居場所を確保する
子供が不登校気味になってきたときに、まずはじめに親がするべきことは、【自宅に子供の居場所を確保すること】です。

子供にとって、自宅は唯一の安全地帯なのです。
これ、超大事なので、絶対に覚えておいてください。
「学校に行きたくない。でも自宅に居ても親から色々と言われて辛い」なんてことになったら、子供は安心して過ごせる場所が無くなり、精神的にどんどん追い詰められていきます。
学校に行きたがらない子供の心は、様々な要因が入り混じって、すでに相当すり減っている可能性が高いです。
色々と問いただしたい気持ち、なんとかして学校へ行って欲しいという気持ちがあるのは分かります。
しかし、ここはぐっと堪えて欲しいのです。

この過程は本当に大切です!
ここでの接し方を間違うと、子供の心は一気に閉ざされ、鬱病になったり、最悪の場合自殺なんてこともあり得ると私は考えます。
私自身も、毎朝毎朝、親から「早く起きろ!ずる休みするな!」と言われ続け、家にいてもどこにいても気が休まらず、「いったいなんのためにこんな辛い思いしながら生きているんだろう…」とすら考えるようになりました。
もし家での時間がリラックスできるもので、大きな悩みになる前に相談しやすい家庭環境だったなら、もう少し人生に前向きになれていたと思います。
何も提案しない
次に大切になってくるのが、【親であるあなたからは、何も提案しないこと】です。
子供は今じっくりと時間をかけて自分の心・自分の人生と向き合っている最中です。
まだまだ経験不足ではありますが、その中でもなんとか自分なりに答えを出そうともがいているのです。
すでに大人になっているあなたが、自身の経験から色々とアドバイスしたくなる気持ちは分かります。

一生懸命自分の気持ちや考えを整理している最中に横から口を挟まれたら、まとまる考えもまとまらなくなります。
たとえもどかしく思えても、今は自分の子供を信じて、ただじっと待つのです。
【学校や将来に関わる話以外】の会話はOKです!普段通りの何気ないやり取りを心がけてほしいです。
まあ、たいていの親は余計なことばかり言ってしまうでしょうから、それなら何も言わずに見守っていてくれる方がよっぽどマシなんですけどね。
否定しない、押し付けない
きちんと信頼関係が築けている親子なら、いづれきちんとあなたに話をしてくれるときが来ます。
その時は、しっかりと子供の話を聞いてあげましょう。
注意すべきなのは、決して子供の考えを否定したり、あなたの意見を押し付けないことです。
大人であるあなたからすれば、「そんな考えは甘い」と感じることや、「こうした方が良いんじゃないの?」と思えることもあるでしょう。
しかし、あくまで【子供の人生は子供のもの】です。
あなたの意見を伝えたり、「こんな方法もあるよ」と伝えることは大切ですが、あなたの望む方向に子供の思考を誘導したり、「こうしないとこんな風になってしまう」などと言って、悪い将来像を子供の意識に植え付けようとするのは絶対に止めてください。

「しっかりと話を聞いてくれた」「自分の考えを受け入れてくれた」と子供が感じることで、親子の信頼関係はさらに強く結ばれます。
私の場合は結局、この親と分かり合うことは不可能なんだ。この親の近く、この家にいることこそが一番いまの自分を苦しめているんだと感じて、退学してまで我が家を飛び出しました。
あの時の親への不信感は、それから20年近く経った今ですら、完全には拭えていません。
私の高校中退後の人生
そうは言っても、やっぱり不登校のままにさせるのは不安だという親も多いでしょう。
それはきっと情報が不足しているからではないかと私は思います。
<【経験談】高校中退の末路は悲惨?メリット・デメリットを紹介!>という記事でも書きましたが、私はたとえ高校中退しても、その後の人生で素晴らしく充実した人生を歩んでいます。
不登校だったことや、その後中退したことを後悔をしたことは一度もありませんし、むしろそのまま進学していった同級生たちよりも自由にのびのびと、逞しく生きてきたと自負しています。

はっきり言って、学校生活自体の破綻よりも、親との関係が壊れてしまったことの方がよっぽどその後の人生に影を落とし続けました。
学校に通うのは困難でも、学べる環境はある!
私の場合は親子関係が破綻したのでそれどころではありませんでしたが、今は学校に通わずとも学べる環境がいくらでも整えられます。
確かに学校でしか学べないこともあるとは思いますが、そこにこだわって、それ以上に大切なものを壊して欲しくないと私は思います。

小・中学生ならティントル、高校生なら通信制高校などですね。
それぞれ公式サイトを載せておきます。どちらも無料体験や無料資料請求などがあるので、ぜひ試してみてください。
人間関係や学校生活は苦手でも、勉強自体は好きだという子供は実は多いです。
自分で稼ぐ力を身につける!
最近では学歴があって良い会社に就職していながらも、「会社に縛られない自由な働き方」を目指して【自分で稼ぐ力】を身につけようとする人が増えています。
たとえばWebライターや動画編集など、はじめはお小遣い程度の副業として始めた人が、本業の会社員の給料を大幅に超えて脱サラしたなんて話は珍しくありません。
どうせいつか辞めることを目指すのなら、若いうちから自分の力で稼ぐ方法を確立させた方がよっぽど効率的かもしれません。

本当にいろんな人が色んな稼ぎ方で生きています。
学歴や就職先にこだわる時代はもう終わっているのかも知れませんね。
そういう私も、ブログやその他の副業を始めてまだ一年未満ですが、会社に通いながらの片手間ですら、すでに毎月安定して10万円近く稼いでいます。
若いうちから自分で稼ぐ力を身に付けて、わざわざ苦手な学校や会社の組織に縛られずとも、自由に生きている人が実はたくさんいます。
最後に
今回は、実際に不登校から高校を中退した私の経験を元に、不登校の子供へ親がするべきたった3つのことを紹介しました。
どうですか?うまく出来そうですか?
もし私が高校中退で悩んでいた時、親がこんな対応をしてくれていたら、もしかしたら今よりずっと良い親子関係を築けていたのかもしれないなと思ったので、今回の記事を書きました。

私の経験が、同じように不登校で悩んでいる家庭の参考となれば幸いです。
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